女性の前に立ちはだかる年齢の壁

女性が就職あるいは再就職を考え活動をしている際、「年齢の壁」を感じたことはありますか?
35歳以上で就活をしている方は経験があるのではないでしょうか。

平成19年10月から雇用対策法が改正され、事業主は労働者の募集及び採用について年齢に関わりなく均等な機会を与えなければいけないこと、「年齢制限の禁止」が義務化されたはず。それにも拘わらず、何年経っても暗黙の内に年齢の制限をほとんどの会社が行っており、しかも上手に行っているため一般の女性には募集に応募してどういう理由で落とされたのかも分からず、継続して就活をする際の対策がたてられない状況は今でも続いています。

最近ある公的機関の職業紹介所の方と話すことがあり聞いてみました。就活をしてもう何十社と応募したが面接をしてもらえたのは3社だけ。連絡のない会社にこちらから連絡をすると、応募者多数の上、今回は採用を見送らせてもらいましたの声ばかり。何がいけないのだろうか”とその紹介所の方に聞いたところ、応募してきた人が20代30代ならば検討もするが、40代50代60代というだけで落とされます。これが現実ですが、募集には経験のある方優遇とあり、経験ある=3年以上が常識です。

資格が必要な仕事の場合、資格を取得してその仕事の経験が3年以上ある方と書いてあり、
応募してきた女性が20代と30代であれば、採用するのは20代の女性です。こういう応募を見るたびにいったいどういう人材が欲しいのか、若い女性であればなんでもいいのかと考えてしまうのは否めない。

一般的に企業が人を募集する場合、若い人を育てて継続して仕事をしてもらおうとする時と即戦力になってもらいたい人を募集する場合があります。即戦力ということは既に仕事の経験が何年かあり、依頼した仕事はほんど熟せる人ということです。

〇課題〇
そういう人が40代や50代60代ではどうしていけないのか、理由は何でしょう。
40代50代では使いにくいからか、60代だと就業規則の定年の年齢になるからなのかと考えます。
では60代では仕事には就けないのでしょうか。

今の日本では65歳以上になっても健康で動けるのであれば、働かなくては生活はできません。これからはもっとそういう世の中になってきます。例えば年金の受給年齢を65歳からではなく、70歳から受給するという案も出てきています。そうなれば、その年齢までは元気に働かなくてはいけないということですが、そんな年齢になって雇ってくれる会社など今はほとんどありません。

厳しい老後の現実と職を得ようとする人間への「年齢の壁」、これは日本の未来の可能性を狭めるものです。40代50代60代の年代の女性の就職さえ困難な時代に「高収入」など望めるわけもないということです。